「在留資格認定証明書」とは?取得する理由は何? /在留資格・ビザ
【在留資格認定証明書の概要】
「在留資格認定証明書」は、入国前の事前審査により外国人の在留資格を証明する仕組みです。
その後の在外公館でのVISA取得と日本の空港等での上陸審査を円滑に進めさせることができます(査証事前協議という方法と比べて比較的短い手続きで進めることができます)。
<具体的には?>
ご存じの方も多いと思いますが、在留資格認定証明書は、日本の会社や学校などの機関や外国人と結婚を希望されている日本人など、そして申請取次の資格を持つ行政書士や弁護士などが、申請人(外国人)の申請代理人となって、日本に上陸するための事前審査を申請する手続きです。
本来であれば、申請人である外国人が海外にある日本大使館等を通じて在留資格許可と上陸許可を取得した上で来日するという流れですが、非常に煩雑で時間もかかるので、外国人が中長期に日本に滞在しようとする場合は、この在留資格認定証明書の取得が得策です。
あらかじめ在留資格認定証明書を取得しておくことで、大使館等の日本の在外公館での査証(VISA)申請、空港等の入国上陸審査の際にもスムーズな流れで進めることができます。
【事前の審査とは】
日本に入国(上陸)を希望する外国人が、上陸のための条件(入管法7条1項2号)に適合していることを、法務大臣の事前の審査によって証明するためのものです(短期滞在は除く)。そして、この条件に適合しているかどうは自ら立証することが求められています。
この事前の審査は主に次の2つの基準によって行われます。
① 日本での活動に嘘がないこと(活動の非虚偽性と言います。証拠資料や陳述その他様々な資料や証拠に基づいて客観的、総合的に判断)
② 外国人が日本で行おうとする活動が、入管法に規定する活動資格のいずれかに該当していることが必要(在留資格該当性と言います)
【在留資格の種類】
在留資格の種類は、入管法の別表にて定められていて種類は大きく4つに分類されます。
⑴ 就労系の資格(19種類)
✓外交(ex. 外交使節団の構成員、外交伝書使など)
✓公用(ex. 外交使節団の事務及び技術職員並びに役務職員など)
✓教授(ex. 大学教授、助教授、助手など)
✓芸術(ex. 作曲家、作詞家、画家、彫刻家、工芸家、写真家など)
✓宗教(ex. 僧侶、司教、宣教師等の宗教家など)
✓報道(ex. 新聞記者、雑誌記者、編集者、報道カメラマン、アナウンサーなど)
✓高度専門職1号・2号(現行の外国人受入れの範囲内にある者で、高度な資質・能力を有すると認められるもの)
✓経営・管理(ex. 会社社長、役員など)
✓法律・会計(ex. 日本の資格を有する弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、社労士、弁理士、行政書士など)
✓医療、研究(ex. 日本の資格を有する医師、歯科医師、薬剤師、看護師など)
✓教育(ex. 研究所等の研究員、調査員など)
✓技術・人文知識、国際業務(ex. 理工系技術者、IT技術者、外国語教師、通訳、コピーライター、デザイナーなど)
✓企業内転勤(ex. 同一企業の日本支店(本店)に転勤する者など)
✓介護(ex. 介護福祉士の資格を有する介護士など)
✓興行(ex. 演奏家、俳優、歌手、ダンサー、スポーツ選手、モデルなど)
✓技能(ex. 外国料理の調理師、調教師、パイロット、スポーツ・トレーナー、ソムリエなど)
✓特定技能(特定産業分野に属する相当程度の知識または経験を必要とする技能/熟練した技能を要する産業に従事するもの)
✓技能実習(ex. 海外の子会社等から受け入れる技能実習生、監理団体を通じて受け入れる技能実習生)
⑵ 非就労系の資格(5種類)
✓文化活動(ex. 無報酬のインターンシップ、茶道・華道の研究者など)
✓留学(ex. 日本の大学・短期大学、高等学校、中学校、小学校等への留学生、日本語学校の学生など)
✓研修(ex. 企業・自治体等の研修生、実務作業を伴わない研修)
✓家族滞在(ex. 長期滞在外国人の扶養を受ける配偶者及び子)
✓短期滞在
⑶ 身分系の居住資格 ( 4種類)結婚、出生、離婚、養子縁組等、身分の変動などに応じて与えられる在留資格です。
✓永住者
✓日本人の配偶者等(ex. 日本人の配偶者、日本人の実子)
✓永住者の配偶者等(ex. 永住者の配偶者)
✓定住者(ex. 日系人、定住インドシナ難民、中国残留邦人の配偶者・子など)
⑷ その他の資格
✓特定活動(例:外交官等の家事使用人、ワーキングホリデー入国者、報酬を伴うインターンシップ、EPAに基づく看護師、介護福祉士候補者、起業、観光・保養を目的とするロングステイなど)
【代理人となれる人(申請者の外国人が国外にいる場合)】
Q1.例えば「日本人の配偶者等」の在留資格の場合、日本人とその配偶者が外国にいる場合、日本で誰が手続きを行なえばよい?
A1. この場合、親族つまり「6親等以内の血族や3親等以内の姻族」であれば法定代理が可能です(民法725条 親族の範囲)。意外と範囲は広いです。
Q2.例えば「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の場合、申請者の外国人が外国にいる場、日本で誰が手続きを行なえばよい?
A2. この場合は、外国人が働くことになる企業など事業者の職員です。
【申請を取り次ぐことができる人は?】
上記の代理人に加え、申請取次の登録をしている行政書士や弁護士が申請を行うことができます。
【在留資格の許可申請サポート】
当事務所では、入管申請取次行政書士が申請者の方の状況をお聞きしてながら適切な手続きや書類を判断して進めてまいります。
在留資格/VISAのことでお困りの際はお気軽にご相談ください。
神戸、芦屋、西宮、尼崎、大阪でビザ申請なら後田剛行政書士事務所へ。